更新 2024/04/29
GAFAMAからの脱出 ブラウザ編に追記したいブラウザとは?
「GAFAMAからの脱出(3)ブラウザChromeからの脱出_検索語から自分自身が丸裸で売られている!」の続編でこの記事は面白いブラウザを見つけた面白い内容なので、最初の非公開から公開としました。
GAFAMAからの脱出 ブラウザ編に追記したいほどのブラウザとは、それは「Tor ブラウザ」です。
この玉ねぎのロゴ面白いでしょう?これはTorブラウザのロゴです。このブラウザが玉ねぎを一皮一皮むくようなコンセプトだからなんですけどね。
私が “Torブラウザ” を知ったきっかけは…、とてもレアな場面で、それはこの本を読んでいた時でした。
「スノーデン独白 消せない記録」
スノーデンのNSA暴露事件は、2013年だったのでもう10年近くなりました。私も当時は暴露内容に何の免疫もなく、何が起こったのかよくわかりませんでしたが、その後パナマ文書の暴露など、いろいろな事件もあり、数々の国家の犯罪やDS、グローバル企業の各国における法スレスレの摘発が明らかになっており、スノーデンが一体何をしたのか、10年たった今となっては共感しやすい話となりました。
Torブラウザとは一体どんなブラウザなのか?
スノーデンが解説する ”Torブラウザ” がリアルすぎて…
この本自体は200ページ近いかなり分厚い本で、なかなか読み応えがあり、内容が内容なだけに、まるで映画でも見ているようなエンターテインメントで、それが実話なだけ、更に楽しめるのですが、ネタバレになりすぎないよう、一部だけの解説にしておきますね。
最初だけちょっと解説。スノーデンは2007年24歳の時、アメリカ大使館のCIAの技術要員として、身分は民間会社からの派遣でジュネーブ勤務になった。当時はCIAと言えども、ちょうどオフィス運用がデジタル化に激変しつつあった時期で、技術現場職員は、他の任務にすべてに加え、他スタッフのデジタルスキルを身につける支援をするよう求められた。デジタル技術の世界的な広がりは、このプロセスをすさまじく簡単にした。スタッフ達がCIAの諜報調査でデータベース検索した時、検索結果に何も出てこない時があり、(中略)その時どうするかというと、公共インターネットで探す事になってしまう。これはセキュリティ的にリスクが高い方法で、公共に出たら、まるで葉書に書かれた住所情報程度のセキュリティしかない。インターネット検索は、ウェブ管理者、ネットワーク管理者、外国諜報サービスにより、すぐに誰のものかバレてしまう仕組みだった。というのがだいたいの書き出し。
CIAには諜報活動のためのセキュリティのしっかりした内部用システムがあったそうですが、問題はそこを検索した時、何も結果を得られなかった時どうしたのか?という記述のところです。
CIAは隠れ蓑のフロント企業にそれを調べさせる仕組みもあったが、同じPCでFBアカウントにログインしただけで、CIAとのつながりが敵にバレてしまうのだ。
(中略)
ジュネーブでの勤務期間にCOから、公共のインターネットで検索するもっと安全で、高速で、全体にもっと効率的な方法があるかと尋ねられたので、ぼくはTorを紹介した。
スノーデンが解説する ”Torブラウザ” のセキュリティ解説がすごすぎて…
この本のp182「ジュネーブ」で、アメリカ大使館CIAに働いていた時の記述に、”Torブラウザ”が出てきます。あの諜報期間でのセキュリティの話ですから、実に勉強になる話なのです。
Torプロジェクトは、国が作ったものが、最終的には国の監視に対する有効な盾の一つとなったものだ。Torはフリーなオープンソースのソフトで、注意して使えば利用者がオンラインでブラウズするのに、大規模に実現できるものとしては最も完璧な匿名性に近いものを提供してくれる。
1990年代なかば、それを開発したのは、アメリカ海軍研究所で、それが2003年に公開された。(中略) Torブラウザは協力型コミュニティモデルで機能し、世界中の技術堪能なボランティアが自前で動かすTorサーバーに依存しているからだ。利用者のネットトラフィックをこうしたサーバー間にルーティングする事で、TorはCIAの「帰属同定不可能研究システム」と同じように、そのトラフィックの出所を守る。主要な差はTorの方が上手にこの仕事をこなす。少なくとももっと効率的にこなすという事だ。(中略)
Torプロトコルだと、トラフィックはTorサーバーからTorサーバーへと、ランダムに生成された経路を通じて分配され、はねまわされる。その狙いは、通信の発信源としてのこちらの身元を、絶えずシフトするチェーンの中の最後のTorサーバーに置き換えることだ。Torサーバー-(レイヤーと言われる)実質的にどれ一つとして、そのトラフィックの起点の身元や、身元につながる情報は何一つ知らない。そして見事な天才的発想として、起点を知ってる唯一のTorサーバー-つまりそのチェーンで一番最初のサーバー-は、そのトラフィックがどこに向かっているか知らない。もっと単純に言えば、Torネットワークにつないでくれる最初のTorサーバー(ゲートウェイと呼ばれている)は、こちらが要求の送り手だと知っているけれど、でもその要求の中身は読む事が禁じられているため、(中略)それを要求しているのが誰かは見当もつかない。
このレイヤー化手法は、オニオン(玉ねぎ)ルーティングと呼ばれている。Torの名前はその「The Onion Router」の頭文字をとったものだ。(中略)
このあとの中略してる部分も面白いんだけど、抜粋は一部だけでやめておきます。
以前の記事で、GAFAMAからの脱出用に選んだブラウザのその後
GAFAMAからの脱出用に前の記事で書いた ”Dissenter”ブラウザについてですが、軽くて使いやすいのですが、セキュリティ的には「甘い」感じが否めなく、エンジンが元々Chromeと同じらしく、アップデートも滞っている感じです。
そういうわけで、GAFAMAからの脱出用ブラウザとして、もう”Dissenter”ブラウザは、もう自分が使いたくなくなってしまい、その代替に ”Torブラウザ” はどうかという事で、GAFAMAからの脱出用ブラウザの更新記事にさせていただきます。
Torブラウザダウンロードの本家はこちら
Torブラウザダウンロードの本家はこちらです。
https://www.torproject.org/download/
日本語解説もこのようにあちこちにしっかりあり、やってみたら日本語化もできました。https://www.wikiwand.com/ja/Tor
追記:この記事以降に脱出ブラウザについては動きがあったので追記しました。
※ GAFAMAからの脱出ブラウザについての新しい参考記事
(3)-2 GAFAMAからの脱出 ブラウザ編追記 (3)-2 Torブラウザ
(3)-3 GAFAMAからの脱出 2022年ブラウザはこれに決めました!おすすめ理由
まとめ: 下の表に「GAFAMAからの脱出」(1)〜(8)の内容をまとめました。
(1)(2)は導入、(3)からが「GAFAMAからの脱出」の具体的方法です。全記事を公開にしました。
GAFAMAからの脱出 導入動機編 | (1)1人でこっそり初めました | 公開 |
GAFAMAからの脱出 導入条件編 | (2)GAFAMAからインターネット空間のユーザー主導権をとり戻したい | 公開 |
GAFAMAからの脱出 ブラウザ編 | (3)ブラウザChromeからの脱出_検索語から自分自身が丸裸で売られている! | 公開 |
(3)-2 ブラウザ編追記 GAFAMAからの脱出 Torブラウザ | 公開 | |
(3)-3 2022年ブラウザはこれに決めました!おすすめ理由 | 公開 | |
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